学生時代はギターばかり弾いていたので、学校での成績がイマイチだったのですが、どういうわけか数学の成績はまぁまぁでした。
あくまで「まぁまぁ」であって、良くはないです。
ただ、今思えば、ギターを始める前と後で、出された問題に対する考え方が変化した気もします。
最近は楽器を手にする機会が減ったので、そのことを忘れていたのですが、その件に関係がありそうな調査結果がありました。
音楽教育が及ぼす影響
これはカナダの高校生を対象とした調査なのですが、音楽教育と数学、科学、英語の成績の関係を調べています。
英文なのでGoogle翻訳を使って読みましたが、歌よりも楽器の方が成績への影響が大きかったようです。
認知能力の向上や脳の活性化に良いことは知られていますし、認知症のリハビリにも音楽療法があるので、驚く結果ではないかもしれません。
また、ある程度弾ける人を対象とした調査なので、初心者での影響はわかりません。
とはいえ、初めは誰でも初心者ですし、続けることで脳に良い影響を与える可能性はありますね。
成功体験と心の支え
あくまで個人的な意見ですが、楽器には行動や考え方に影響を与える力もある気がします。
僕は幼少期から人見知りでインドア派だったのですが、ギターを始めたことで周囲のことがあまり気にならなくなりました。
難しいフレーズを弾けるようになると、達成感も得られますし、自信もつきます。
今思えば、その自信が支えになっていたのかもしれません。
クラスメイトに嫌なことを言われても、放っておこうという気持ちになりましたし、落ち込むことも減りました。
また、ある程度弾けるようになると、今度は楽器店にメンバー募集の紙を貼ってもらうようになりました。
それまでの自分からは想像できない行動です。
人前に出たがらない子が人を集めてバンドを組もうっていうんですからね。家族も親戚も驚いていました。
学生時代に楽器を弾くことがなかったら、どんなオッサンになっていたのやら……。
School of Rock
今回の件とは関係ないのですが、楽器演奏と学校といえば「School of Rock」ですよね?違った?
ギタリストが名門校でロックの授業をするというハチャメチャな映画ですが、教育の本質を考えさせられるという意味では良い作品だと思います。
TVドラマも制作されたようですが、個人的にはジャック・ブラックの映画版がしっくりきます。
次世代に活かす
音は目に見えないので、実際の影響力がわかりにくいと思いますが、自分の子供や孫が楽器に興味を示したら、あれこれ言わずに見守って欲しいです。
子供の頃に否定されたことは、大人になってからも引きずりますし、その後の生き方にも影響しますから。
僕の場合は親が否定的でしたが、幸い母方の伯母が応援してくれました。
今でも多様性や個性を否定する風潮がありますし、この国の息苦しさの要因でもあると思いますが、その当時も「前へならえ」という感じです。
周囲と同じでないことを恥だと思い込む大人が大勢いるんです。
でも、本来違って当たり前です。むしろ違うことは良いことです。そう言える親、大人が増えていけば、子や孫が親になる頃には、この息苦しさがやわらぐかもしれません。